気血水からみるダイエットタイプ診断
中医学において体のバランスを診る際に用いる『気』『血』『水』
満たされていることだけでなくスムーズにバランスよく流れていることが
中医学では『健康』とされます。
✔生活習慣は変化ないのに太った
✔太った理由がわからない
✔食べていないのに太る
✔ダイエットをすればするほど太る
このようなタイプの方は要チェックですよ!
栄養学的ダイエットの限界
私自身の話になりますが、栄養士としてのはじめての職場は全国展開をしている痩身教室のインストラクターでした。
そこでは…
・1600kcal制限
・超懐かしい四郡点数法でのバランスチェック
・食事ノートを書く
・10000歩
・週に3回教室で運動
という、教科書通りな指導を行っておりました。
多い日だと100名近くの会員さんの食事ノートをチェックしたのではなかろうか…
身長、体重、年齢、体脂肪量から、1ヵ月あたりの減量目標を設定し
教室にいらしたら毎回指導員の前で体重測定
2週間に1回全身のサイズ測定
1ヵ月に1回全身写真撮影
という徹底っぷりでした。
…でも
身長、体重、年齢、体脂肪量などの数字上の条件が同じだからといって
同じ結果が出るとは限らないのです…
それが後に遺伝子解析会社へ入社するきっかけであったり、
人間を自然の一部として考える中医学への興味へとつながっていったのは言うまでもありません。
カロリー、筋肉量など、目に見えるデータだけでは私たちの身体は計れないのです。
遺伝子レベルでの代謝機能の個体差、内臓機能の働きの個体差、ストレス耐性などなど…
全くお同じ人なんているわけありません。
一般的にこうすべきだ!という健康法やダイエット方法は
そのなかで最大公約数を狙ったにすぎないので、みんなと同じやり方を強要されていたお客様は本当につらい思いをさせてしまったなぁと、申し訳ない気持ちでいっぱいです。
※特に気滞太りタイプはどんどん結果が出なくてイライラして余計に肝機能低下して痩せないという負のスパイラル
気血水からみるダイエットタイプ
【湿熱太り】
「水」の滞りにより体の中に熱と老廃物が溜まっている状態
新陳代謝が悪く余分な脂肪や老廃物を体外に出そうとする力が弱い
とにかくよく噛むことがダイエット成功への第一歩!!
◎特徴
怒りっぽい、我慢強い、ストレスで脂っこいものを欲する、がっちり体系、体脂肪率が高い、早食い大食い、間食をする、冷たいもの・甘いもの・脂っこいもの・酒が好き
◎体質
リバウンドをしやすい、おりものが多い、ニキビ、便秘と下痢を繰り返す、暑がり、汗かき、赤ら顔、だるい、吐き気、めまい
◎おすすめの食材
海藻、キノコ類、根菜類、青魚、バナナなど
◎おすすめの生活習慣
適度な運動、よく噛む、水の飲みすぎに注意
【気滞太り】
「気」の流れが滞り精神不安定な状態
中医学の「気の滞り」=現代医学の「自律神経失調」
ダイエットを意識すればするほど、自律神経の乱れから太りやすくなるタイプ
◎特徴
体重の増減が激しい、お腹を中心に太る、むくみ、ドカ食い、拒食、過食、食事が不規則、憂鬱、不安、落ち込みやすい、生活が不規則、酒・たばこ・コーヒーに依存
◎体質
身体が張る、片頭痛、ストレスが溜まりやすい、不眠症、高血圧症、生理不順、PMS、更年期障害
◎おすすめの食材
香りのよい野菜や柑橘類・酸味のある食材、ハーブティー
◎生活アドバイス
深呼吸をする
趣味などのリラックスする時間をもつ
ストレス・疲労・大量飲酒を極力避ける(肝の働きを促す)
部屋の掃除(気の流れを良くする)
お花を飾ったり、アートに触れる
【瘀血太り】
血行不良による慢性的な筋肉の痛みや新陳代謝の低下
激しい運動よりもストレッチや血流を上げることがダイエットにつながるタイプ
◎特徴
見た目より体重がある、食事を減らしても痩せにくい、30代から太る、疲れが取れにくい
◎体質
血中コレステロール値が高い、中性脂肪が多い、冷房に弱い、お腹や下半身が冷える、胃の痛み、しみ・そばかす、肌のくすみ、頭痛・肩こり、経血が黒く塊がまざることがある、関節炎、動悸・不整脈、下肢静脈瘤
◎おすすめの食材
たまねぎ、かぼちゃ、ショウガ、わさび、シナモン、魚介類、きのこ類、豆類
◎生活のアドバイス
適度な運動、こまめにストレッチをする習慣をつける
長時間同じ姿勢を続けない
湯船につかる
【気虚太り】
健康を支える「気」が不足し、免疫力が低下
「気が不足」=「エネルギー不足」
しっかり休息をとることがダイエットにつながるタイプ
◎特徴
隠れ肥満、下半身太り、下腹部が出る、食欲がない、疲れやすい、捻挫・肉離れをしやすい、シワ・たるみ、自分を責めやすい、声が小さい、花粉症などのアレルギー
◎体質
胃腸が弱い、胃下垂、神経質、風邪をひきやすい、冷え性
◎おすすめの食材
根菜類、豆類、米、牛肉、鶏肉、うなぎ
◎生活アドバイス
大量発汗をするような激しい運動はNG(気が汗とともに流れ出る)
睡眠を十分にとる
腹八分目にし、冷たいものや生ものを極力避ける
体質・気質にあわせた生活を…
例えば気虚の人が、
サラダを中心とした生活で体を冷やし、マラソンで大量発汗をしてさらに気が流れ出てしまうような生活を続けていくと…
痩せにくいうえに、健康とはかけ離れてしまいます。
生まれ持った体質や気質は変えられなものですが、生活習慣にてカバーもできます。
ダイエットだけでなく、慢性的な不調の緩和にもつながりますので、是非参考にしてみてくださいね。