バリの伝統医学『ウサダ』
先日バリ島に移住して20年、バリの伝統医学『ウサダ』の講師をされている前田智恵子先生のセミナーへ参加してまいりました。
もともと旅行会社に勤務されていて、撮影コーディネーターやライターの仕事を経て現地の方と密に生活を過ごすようになり、そのまま移住をされて現地の大学で伝統的な民間療法を学んだという…
まさにバリに歓迎された前田先生。
とても明るくて素敵な方でした。
『ウサダ』も伝統医学のうちのひとつなのですが
おはずかしながら三大伝統医学と言われる
・中医学(中国)
・アーユルヴェーダ(インド)
・ユナニ(イスラム文化圏)
しか耳にしたことがなく、バリ島はヒンドゥー教ですからどんな医学なのかなと興味津々。
バリ島は日本でも人気の観光地となっているので行ったことがあるかたもいらっしゃるかと思います。
バリ島って、スパがめちゃくちゃ豊富でしかもめちゃくちゃ安いですよね。
ラグジュアリーな内装の高級スパでも3時間で8000円くらい、なぜかがっつりごはんまで食べさせてくれるというまさに天国!!!
なので私も割と好きで3回ほど行ったことがあります。
マッサージに使うオイルも色々選べて、全身スクラブをしてくれたり、クリームヘッドスパをしてくれたり、おでこにオイルを垂らしてくれたり…
今回はワークショップ形式なので実際にスクラブを作ったり、オイルをどのように作るかなどを教えていただきました。
ウサダでは中医学で中医薬(日本で言う漢方)を扱うように、ハーブや薬草を使うのですが、特徴としてその土地のフレッシュなものをよく使うそうです。
そして、先生は薬効から学んだのではなくて(座学は大学で後付けで習ったそう)
土地の人の生活から、文化から数々の治療法やオイルの作り方を学んだ、ということ。
書物として残して後世に学問として残すのではなく、言語化できないものまでまるっと伝える。
それこそが伝統だなと、古典医学好きとしては萌える。
バリの生活では方位や時間をとても大切にするとのことで、どんな薬効の草を何グラム入れる、という伝え方でなく、
『〇〇という満月を浴びた東の方角にある花を△△日に摘んで…』
など、もはや一つのオイルを作るのにドラゴンボール集めるくらい大変だったりするそう。
暦はこれを使って算出するんだとか。
なかなか大変だけど、日々ダンジョンみたいで楽しそうじゃないですか?
毎日忙しいだろうし、生活が充実しそうで素敵な文化ですよね。
治療の概念については病の原因は
熱性と冷性に分かれ、(中医学の陰陽みたい!!!)
熱性の治療は火の神様への祈りとか真言を唱え
冷性の治療は水の神様への祈りとか真言を唱えるそう。
目に見える世界、目に見えない世界のとらえかたも
中医学の気血水の概念に似ていたり
共通することが多く勉強していてもインプットがしやすかったです。
今年はまだ海外旅行はできませんでしたが、来年あたりはバリ島に遊びに行けるといいなーと思ったのでした。
これは以前バリ島のインターコンチネンタルに行った時の写真です。
ビジネスクラス往復、クラブフロア宿泊で一週間で15万円くらいだったけど…
今は一体いくらするんやろか…